5つの戦略

【5つの戦略シリーズ】英文メール強化塾スピンオフ

英文メールで「立場が上の相手から行動を引き出す」

相手が自分より上の立場(顧客、上司、政府当局なども含む)である場合、何かと気を使います。依頼事項がさらに増えれば、悩まれる方ももっと多くなるでしょう。ベンダーや部下が相手であれば、こちらも「書き手個人」として相手に行動を取らせる力がありますが、もし立場が上の相手に何としても動いてほしい場合にはどうしればいいでしょうか。今回はこちらの立場の力が足りないときに、違う形で目上の相手にプレシャーをかけ得る5つの戦略とフレーズをご紹介します。

 

戦略その1: こちらが抱えている問題を相手と分かち合う

【問題を分かち合う】to tell the truth/honestly speaking など

 

立場が上の相手に対して協力するようこちらから強要はできませんが、頼むことなら可能です。こちらの難しい状況を率直に伝えてみれば、相手の心に響くかもしれません。

To tell the truth, Mr. Smith, if we don’t get this shipment on time, we’re going to lose this customer.
Honestly speaking, we can’t decide the launch date until we get your approval for the XY test.

 

 

戦略その2:相手の支援に対して前もって感謝を表す

【支援に感謝する】appreciate/be grateful など

 

一般的に、感謝されて嬉しくない人はいないでしょう。仮に相手が動いてくれたとしたら、こちらがどれほどありがたく思うかを適切な感謝の言葉で示すことによって、相手の行動を促すことができます。

I’d really appreciate it if you could pass this information on to your accounting department.
We’d be grateful for your kind help with this problem.

 

 

戦略その3:相手に、こちらへ親切にする機会を与える

【こちらの願望を示す】helpful/valuable など

 

こちらの要望をはっきり示し、それを本当に必要としていることも明らかにします。相手を助力をいかに頼みにしているかを伝えることで、相手は自主的に行動してくれるかもしれません。

It would be very helpful if you could explain your market approach.
We would all find it very valuable if you could make a presentation at the ABC exhibition.

 

 

戦略その4:外部からの圧力を利用する

【外部からの圧力】the tax department/weather conditions など

 

もしこちらが税務署や天気といった外部の抗しがたい圧力を受けているのであれば、その圧力の矛先を相手に向け変えることで、行動を喚起できるかもしれません。

The tax department requires our records soon, so could you please let us have the local tax payment records this week?
Because of weather conditions at your construction site in April, we’d appreciate your approval for the attached new delivery schedule.

 

 

戦略その5:専門家の意見を交える

【専門家の見解】our accountants/the designer of the device など

 

会計士やデザイナーなど、その分野の専門知識をもったエキスパートの見解を提示することで、相手の行動を要請することができます。

Our accountants require receipts for expenses, so could you please provide the maintenance records?
The designer of the device says that its orientation has to be changed. According to your photo, it’s upside down now.

 

シェアする

その他のおすすめ5つの戦略

Paul’s English Cafeでは、英会話レッスンをはじめ、英文メールの個別相談をたっぷり50分間ご利用いただけます。キャンペーン期間中(〜2024年3月31日まで)は、初回レッスン無料クーポンを配布中!お気軽にお試しください。

Email Q&Aでは、英文メールにまつわるビジネスパーソンの疑問質問にお答えします。これまで実際にお寄せいただいた質問の数々をご紹介しています。

5つの戦略では、少し厄介な状況や内容について、5つのアプローチを各回でご紹介します。立場の違い、断るとき、謝らなければならないとき、理不尽な相手、難しいことを依頼したいとき、などに有効に使える表現戦略を特集していきます。
Wordsでは、英文ビジネスメールでよく使う単語について、疑問に感じること、よくある間違い、類似語との違いなどをご紹介します。

公開セミナー情報