取引業者のミスや不手際によって何らかの問題が生じた場合、顧客にどう説明すべきかーー。こちらの落ち度があるか否かにかかわらず、約束した事柄が実行できない場合はどう伝えたらいいのでしょうか。いずれにせよ相手を喜ばせることはできませんが、それでも、相手との真摯な信頼関係を維持することはできます。ここでは、そのための戦略と表現を紹介していきます。
戦略その1: 可能な場合、事前に相手へ知らせておく
【相手の注意を喚起しておく】we may have a problem/it’s possible there will be a problem など
唐突に悪い知らせを受けることを嫌がる人は多いはずです。何か問題になりそうなことが出てきた場合は、分かり次第、相手にも知らせておくといいかもしれません。
I’m sorry to have to inform you we may have another problem with the supply of X material.
It seems it’s possible there will be a problem with the supply of X material again.
戦略その2:真摯に謝る
【真摯な謝罪の表現】sorry for any inconvenience/please accept our apologies for any problems など
約束を守れないことで先方が被るであろう不都合について、こちらの配慮を誠実な表現で伝えておくことは、今後の友好関係に資することにつながるでしょう。
I’m very sorry for any inconvenience this may cause you.
Please accept our sincere apologies for any problems this may cause you.
戦略その3:感謝とともに相手の理解を求める
【相手の配慮に感謝する】thank you for your very kind understanding/we really appreciate your support など
これまでに友好的な仕事の関係を築くことができている場合には、相手に理解と支援をお願いしてもおかしくはありません。
Thank you for your very kind understanding regarding this matter.
We really appreciate your support in this situation.
戦略その4:問題解決に尽力していることを説明する
【こちらの努力を示す】we intend to/we assure you など
今後のしっかりした対応策を約束することが、相手にとっては最も嬉しいことであり、効果的かもしれません。
(ただし、できないことを約束しないようにしてください)
We intend to make sure this is resolved with the least trouble to you.
We assure you we are contacting the shipper to make sure of a quick solution.
戦略その5:ただし、こちらの過ちを無駄に誇張しない
【下記のような「重大な過ちを認める表現」をむやみに使わない】regret extremely/deep apologies など
何事もただ大げさに謝ればいいというものではありません。上記のような表現は、こちらの過ちで相手が甚大な損害を被るような本当の大問題が起きたときだけ使うようにしましょう。
【注】次の文例は、自分の重大な過ちを認める表現で、使用には注意が必要です。
We regret extremely to inform you there will be a delay in the shipment.
Please accept our deepest apologies for any trouble this will cause you.